こんにちは!長岡京店です。
今回は、当店しかない切子の逸品をご紹介します。
江戸切子
皆さんは江戸時代後期、町民文化の中で発祥した「江戸切子」をご存じでしょうか。
現在の東京都中央区日本橋辺りがその発祥の地と言われています。
根本硝子工芸
根本硝子工芸は、東京都伝統工芸士で、2003年には東京都優秀技能者(東京マイスター)知事賞、
2009年には春の黄綬褒章も受賞された、伝統工芸士の根本幸雄氏が開いた工房です。
江戸切子の世界に13歳で飛び込み、以来切子師として50年以上に渡り硝子に
魂を刻み続ける根本幸雄氏。
熟練の根本氏程になれば、切子の繊細さはもはや驚嘆の域。
さらに経験と勘を必要とする「ぼかし」といわれる、被せた色に陰影をつけて彫る技法を
得意とされます。
「被せ(きせ)」が厚い薩摩切子に用いられる技法ですが、0.1mm以下という江戸切子の
あまりにも薄いガラスに施すのは大変難しい技法です。
そして根本氏の最大の魅力は、洗練されたデザインにあります。奇をてらうものではなく、
美的センスは天性のものであり、そしてそれを存分に表現する極められた技が必要とされます。
伝統的な江戸切子の技法を使いながらも、たゆまぬ研究を重ね創作を続けた切子職人の同氏は、
これまでに数々の個展を開き、多数の賞を受賞、
江戸切子の代表作家の一人として高く評価されている名匠ですが、
残念ながら2014年に他界されました。
造形やデザインにも天性の才能を発揮された幸雄氏ですが、
最後の仕上げである「手磨き」にも並々ならぬこだわりをお持ちでした。
それは、普通の職人が2回磨くところを5回磨くといった効率とか採算とは相反する仕事。
今なら根本幸雄氏の貴重な遺作を、当店の奥にある
「マルチファンクションルーム」にてご覧頂けます。
是非根本硝子工房の繊細な切子の作品を一度ご覧ください!