工房探訪記-バーレイ

こんにちは、ル・ノーブル仕入課の新入社員です。

今回はバーレイの工房を紹介します。

イギリスらしい曇天です。。

バーレイ社は1851年にWilliam Leighによって設立され、1889年にミドルポート・ポッタリーにファクトリーが移設されました。それ以来160年もの間、伝統的な手法とデザインを受け継いでいます。
バーレイ(Burleigh)という社名はBurgessとLeigh という二人の名前から成っています。

 

 

ファクトリーの裏にはトレント・マージー運河が流れています。大量の粘土や完成した陶磁器を運ぶためには運河がベストな方法でした。運河ができる前は馬車で運んでいましたが、整備されてない道を馬車で運んだ結果12セットのティーカップ&ソーサーが240ピースの欠片になってしまった。。なんてことも。

 

ボトルオーブン


 

ファクトリーの中にボトルオーブンという大きな窯があります。この窯で当時は陶磁器を焼成していました。ユニークな形ですね~!
バーレイにはヴィクトリア時代に7つのボトルオーブンがありましたが、現在は1つしか残っていません。というのも、当時窯から排出される大量の煙による空気汚染が問題となっていました。1950年ストークオントレントに2000個あったボトルオーブンはだんだんガスや電気の窯に替わっていき、1960年に完全にボトルオーブンの火が消えてしまいました。

 

 

このボトルオーブンは、建物の中に食い込んでいて、この写真は建物の内部から撮影したものです。黒いベルトは熱くなった窯が膨張するのを抑えるためにあります。

 

建物の中に入るとファクトリーショップがあります。


ティーポットのライトがとても可愛らしいです。こんなライトがおうちにあったら素敵だなあ、と思いましたが、残念ながらこれは非売品です。。

店内は季節によって模様替えされるそうです。こちらは冬の店内です。

中国や東南アジアで陶磁器を生産しているブランドが増えている一方で、Burleighは生産を他の国に委託しておらず、自社の窯だけで生産しています。すべての商品がメイドインイングランド!!!

一つ一つ手作業で陶器の表面に模様が張り付けられているので、擦れやムラも風合いとして楽しむことができます。温かみのある色とデザインの陶器であふれる店内は、なんだかほっこりします。

 

 

英国王室御用達の紅茶ブランド、フォートナム&メイソン(FORTNUM&MAISON)とコラボした商品もありました。
フォートナム&メイソンはロンドンにある有名な百貨店です。

2010年にチャールズ皇太子がバーレイを訪れた頃、バーレイはファクトリーの老朽化が進み、生産が落ち込んでいました。大切な伝統文化を守らなければ!と、なんとチャールズ皇太子財団から9億ポンドを出資して立て直し、バーレイ社は2014年にリニューアルオープンしました。ファクトリーを整備したところ、バーレイには2万個の型と5000枚の銅板が眠っていたそうです。当時30人しかいなかった従業員は今では100人ほどになりました。

バーレイで働いている職人さんたちはチャールズ皇太子に感謝しており、作業場にチャールズ皇太子の写真を飾っていました。

バーレイの特徴は、昔から変わらない伝統的な手法“銅板転写”で英国陶磁器を作り続けている唯一の窯なんです。次回はバーレイのファクトリーツアーについてご紹介します!

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