こんにちは。
ようやく重い腰をあげて、衣替えを終えたネット店のサカモトです。
という訳で休み日の装いはすっかり半袖ですが、
最近家で淹れる飲み物は、コーヒーであれ紅茶であれ『ホット』を飲んでます。
先日、社内の食事会がありまして、その時のビンゴ大会の副賞で
思いがけず「プリミアスティー」をゲット。最近は紅茶をたしなむ毎日です。
紅茶を飲むときは、カップ&ソーサーを使いたいお年頃。
突然ですが、我が家の愛用カップをご紹介します。
右奥のカップ、これはマイセンの「ブルーオニオンスタイル」ですね。
形はティーカップでなはくコーヒーカップですが、
私がル・ノーブルで働くようになって初めて購入した、思い入れのあるカップです。
日頃はこれでコーヒーを飲んでます。
左手前のカップは、奥さん所有の「スウィートプラム」。
こちらはピオニーシェイプで、
紅茶を楽しむ要素が詰め込まれたウェッジウッドのティーカップです。
最近は私のブルオニを押しのけて、カップボードに鎮座しております。
この日はこのカップたちで、紅茶を飲むことになりましたが、
カップに紅茶を注いでみてあらためて「なるほどなー」とおもう事があったので
実際に見比べてみてもらいたいと思い、(調子の悪い)カメラを手にとりました。
ボーンチャイナの「白」と磁器の「白」。
紅茶を注いでみました。
二つのカップの中を覗いてみましょう・・。
印象がガラッとちがいませんか?
この2つのカップは白生地ですが、新ためて見比べて頂くと
青みがかった白、乳白色の白といったように、白の違いが明らかです。
「白の食器」と一口にいっても、生地の素材によって特徴を持っています。
ブルーオニオンオニオンスタイルは「磁器」。
磁器には長石・硅石・カオリンなどが主な原料として使われています。
含まれた鉄分が作用して、冷たい色合いの白になります。
また、釉は灰色や青っぽい色になります。
一方でスウィートプラムは「ボーンチャイナ」。
ボーンチャイナの乳白色は温かみのあるホワイトで、明るい色の白になります。
ボーンチャイナには骨灰(燐酸三カルシウム)が含まれていて、
鉄分のもつ呈色を打ち消すためです。
あくまで個人的な印象ですが、紅茶を注いだ色の印象では
ボーンチャイナの発色が綺麗で美味しそうに感じます。
ボーンチャイナ、磁器の話
さて、材質がもたらす視覚の効果が分かったところで、
ボーンチャイナってなんだ?と思う方もいらっしゃるかと思います。
私もこの業界に入って初めて知ったフレーズでした。
一方で磁器についても、本当は良く知らないな、という方もおられるかと思います。
磁器やボーンチャイナなどはつい先日出来たのものではなく
ボーンチャイナは1748年から、磁器については1000年頃から
歴史を刻んできたものです。
磁器があったのに、ボーンチャイナが生まれた背景って一体?
13世紀ごろ中国製の磁器がヨーロッパに伝わると非常に高価に扱われ、白い磁器は憧れとなります。
18世紀、ついにマイセン地方でヨーロッパ初の磁器製造に成功しますが、大陸から離れたイギリスでは主成分のカオリンに恵まれず、磁器を作る事が出来ませんでした・・。
さぞ悔しかったと思います。
その後、1748年にトーマス・フライは国内で採取できる原料に、ボーンアッシュ(牛の骨灰)を加えることで良質の磁器を作る事に成功します。これがボーンチャイナです。
当時の時代背景や磁器の価値、地理条件など紐解いていけば、
謎がどんどんつながって行って、そこには興味深い物語が待っているはずです。
材質をきっかけに膨らんだ、歴史文化のストーリー。
紅茶をのみながら、悠久の歴史に想いを馳せてみませんか?
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